2022.01.15 更新

第8回　2022年1月13日(木)

第8回の一流塾では、講師に大田弘子氏（政策研究大学院大学 特別教授、元内閣府規制改革推進会議議長、元経済財政政策担当大臣）と中村邦晴氏（住友商事株式会社　取締役会長）を、懇親会の特別ゲストには中須賀真一氏（東京大学大学院工学系研究科航空宇宙工学専攻教授）をお迎えしました。また、懇親会には一流塾特別顧問の福川伸次氏（(一財)地球産業文化研究所顧問、東洋大学総長、元通商産業事務次官）同じく一流塾特別顧問の斉藤惇氏（(一社)日本野球機構会長 日本プロフェッショナル野球組織コミッショナー、㈱KKRジャパン KKR Global Instituteシニアフェロー、前㈱日本取引所グループ取締役兼代表執行役グループCEO）一流塾顧問の八木洋介氏（㈱people first 代表取締役、元㈱LIXILグループ執行役副社長）、中村邦晴氏も講義から引き続きご出席いただきました。

第１部では、『日本経済の成長戦略』と題して大田氏が講義を行いました。講義の冒頭において、コロナ禍が加速させた変化とし3つの代表的な変化をお示しくださり、日本経済の弱みとして生産性の低さを挙げられ、デジタル時代の生産性を上げるためには破壊的イノベーションを起こすことが大事でその環境づくりとして「両利きの経営」や、チャレンジして失敗は当たり前と企業内で思えることが大切とお話しされました。更に変わりにくい日本の制度や規制をご紹介くださり最後に日本経済再生のためには、変化を受け止める機動力と柔軟性、顧客本位になる、人材の多様化、豊かな想像力が重要とお話しされました。塾生からは「『組織のリーダーは、知の深化と探索の両利きの経営を行って初めて長期の成功がもたらされるものである』とお話しいただきました。短期的な成果を追うのではなく、人材に投資し長期での経済成長をというご意見に非常に共感しました。」、「鋭い分析で明確な説明。聞いていて気持ちが良い。民間で起こっている様な事例は、政治家は分かっていない人が多いと感じていたが、こんな方が頑張ってくれているのに政治は抵抗勢力で中々変わらないとは。政治も民間も変化・変革の実行は相当気合を入れていく必要があると感じた。」といった声が上がりました。

第２部では、『サステナブルな経営とは』と題して中村氏が講義を行いました。講義の冒頭、自己紹介と住友の歴史と100年変わらない住友商事グループの経営理念と行動指針をご披露いただきました。そしてコロナで発生した様々な不確実なことに対して常に問題意識をもって答えを見つけアクションを早くしていくことが経営者として大切とのべられ、かつて社長就任時に赤字から黒字に転換した経営改革の推進を詳しくご説明くださり、「夢が人をつくる、人が仕事を作る、経営者は夢を実現する場をつくる」と語っていただきました。塾生からは、「大きな組織になればなるほど方向転換は難しいものですが、創設以来の理念に基づきそれを現場レベルにまで落とし込んでいることの重要性を学びました。」､「大企業のトップにもかかわらず社員への心遣いに感動しました。」といった感想が寄せられました。

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懇親会では、一柳塾長による開会の挨拶ならびに、福川氏による乾杯の後、特別ゲストで、超小型衛星の第一人者の中須賀氏から『超小型衛星による新しい宇宙利用とビジネスの可能性』と題して卓話を頂きました。超小型衛星の特徴や開発の歴史などを具体的にご説明頂きながら、そのビジネスの可能性の広がりと将来性をご紹介頂きました。問題解決力を鍛えることが大切で、人生は問題解決の連続であり、何としてでも解決しようとする姿勢、強いモチベーションを与えていくことがとても有効であるとご説明され、塾生も熱心に聞き入り、宇宙が身近になったワクワクすると大変好評でした。

卓話の後、今回懇親会からご参加いただきました特別顧問の斉藤氏、顧問の八木氏、特別顧問の福川氏より塾生に向けてお言葉を頂戴いたしました。 その後は各班に先生が分かれ、塾生と懇親を行っていただきました。塾生も先生方の貴重なお話を聞こうと 身を乗り出して沢山の質問をしながら交流していました。

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懇親会後、少人数で開催した塾生有志による塾長を囲む放談会では、塾長と裃を脱いだ交流がつづきました。

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事務局長コメント 今回の第8回は感染対策を十分にとりながら会場とオンラインのハイブリット形式で行いました。懇親会はハイブリット形式では初の席替えも行い事務局はＰＣと会場両方に気を配りながらの開催でした。先生方の講義と、ゲストの方のお話、懇親会からご参加の特別顧問、顧問の先生方のお話もとても素晴らしく、塾生は「新年のスタートにふさわしくとても モチベーションが上がった」と喜んでいました。塾生のキラキラした顔を見たら第9回もコロナに負けず頑張ろうと思いました。