一流塾(第13期)特別勉強会②を開催しました。
2020.12.18 更新
特別勉強会② 2020年12月16日(水)
今回は、コロナの影響により実施できなかった補講の第2弾として「一流塾 特別勉強会②」を開催いたしました。講義の講師に小林 弘明氏(㈱パロマ 代表取締役会長、一流塾第2期生)、特別懇親会の卓話には特別ゲストとして、山田真貴子氏(内閣広報官、元総務省総務審議官、元内閣総理大臣秘書官)をお迎えし、また、特別懇親会後半には一流塾特別顧問の福川伸次氏((一財)地球産業文化研究所顧問、東洋大学総長、元通商産業事務次官)と同じく特別顧問の斉藤惇氏((一社)日本野球機構会長 日本プロフェッショナル野球組織コミッショナー、㈱KKRジャパンKKR Global Instituteシニアフェロー、前㈱日本取引所グループ 取締役兼代表執行役グループCEO)、大西洋氏(日本空港ビルデング㈱ 取締役副社長、㈱羽田未来総合研究所 代表取締役社長執行役員、元㈱三越伊勢丹ホールディングス代表取締役社長)、中須賀真一氏(東京大学 大学院工学系研究科 航空宇宙工学専攻 教授)、武田信二氏(㈱TBSホールディングス 取締役会長)、黒田麻衣子氏(㈱東横イン 取締役 代表執行役社長、一流塾10期生)にもご出席頂きました。
第1部では、『激動の中でのパロマの経営』と題して小林氏が講義を行いました。社長就任直後に起きた製品事故について、消費者による機器の誤った使用を消費者の問題とせずに会社側の問題として捉え、失敗を自社の失敗と認め徹底的に向き合う、そこからの学びこそが、成功の架け橋である、とお話しされました。情報収集から分析管理体制の構築、組織・体制の見直しなど様々な自社の取り組みを分かりやすくご説明いただき、そして一流塾で学んだことを実行しながら行っている、常に前向きに外に開かれた経営についてお話しいただきました。塾生からは「不祥事から会社を立て直していく話は、自社でもあり得るため、大変参考になりました」「製品事故に対する対応がスピーディーであり、消費者第一経営をしている事がよく理解できました。当社も見習いたい」といった感想が寄せられました。
特別懇親会の卓話では『女性活躍と日本社会』と題して山田氏が卓話を行いました。卓話の冒頭、現在執務されている首相官邸でのご自身のお仕事や現在の新政権の目指すことを分かりやすくお話しくださりました。そして、長年にわたり政府として掲げているワークライフバランスの実現について、ご自身の官僚としての経験を踏まえながら、「女性が輝く社会に向けて」の女性登用における幾つかのポイントを織り交ぜ、お話しいただきました。塾生からは、「女性活躍のために『自らの仕事が、会社や社会に役立つ実感』を与えるというのは、大変貴重な目線であるとおもいました。」、「『母として、自分の仕事の選択基準は、子供に仕事を自信をもって説明できるか』というお考えは弊社でも取り入れたいと思った。」といった声があがりました。
続く斉藤氏からは「先日出席したウェビナーでは『コロナ後の世界はどうなるか』などをテーマとしていたが、アメリカが変わる中で私たちも構えていかなくてはいけないと思う。今日は皆さんからの話を沢山聞かせてもらおうと思います。」とご挨拶されました。
懇親会後半では、一柳塾長による開会の挨拶ならびに福川氏による乾杯のお言葉の後、特別ゲストの先生方からご挨拶を頂戴しました。 まず福川氏からは、「今年はコロナ、内閣、アメリカ大統領選挙など沢山の変化があったが、来年はそれを受けもっと大きな変化が起こるだろう。そのような中、何が大事かというと、自然と文化と文明と、そして人間の活用だと思います。一流塾は一流だと思います。皆さんもこの塾を支えるようにご尽力いただきたい。来年は明るい年になることを祈念します。」とのお言葉をいだだきました。
次に大西氏からは、「10年前から言われているが世の中の進化が加速している中で、年齢・組織・肩書ではなく、一人一人がどれだけ人間らしく生きて、結果を出していくかが重要、皆様はまだまだチャンスがあると思います。」と、お話しくださいました。 中須賀氏からは、教え子であり現在は、はやぶさ2のプロジェクトマネージャーである津田雄一氏と一緒に東大研究室で開発した小型人工衛星のお話をしてくださり、「人工衛星は学生にとって教育であり、問題を提供することで本気になって考えることが出来る。コロナの時代にあって宇宙は情報を集める大切なもののひとつになっている。是非企業の経営者の皆さんご協力をいただきたい。」と述べられました。
武田氏からは、「私は一流塾の宣伝部長を拝命しています。今年の毎日新聞経済人賞は一流塾の講師の先生とOB生のW受賞となりました。表彰式に参加していた私は、一流塾のすばらしさをお話しました。一流塾は卒塾後も塾長が学びの場を提供したり、素晴らしい活動をしている。これからも発展していっていただきたい。」とお話しくださりました。
その毎日経済人賞を受賞されたOB生である黒田氏からは、今年一年を振り返り「今年は一柳塾長のテレビ番組への出演や、各地の講演で女性の活躍についてお話させていただくなど幅広い経験をさせてもらいましたが、女性従業員から弊社が『全体最適ではないのではないか』という指摘を頂きました。来年は創立35周年でもあるため、全体を見直す機会にして行きたいと思います。」とお話しされました。
そして当日ご登壇いただいた小林氏からは「パロマはオープンにしている会社です。是非13期の皆さんも「失敗からの学び資料館」に見学にいらしてください。」とお話いただきました。
最後に卓話を頂戴した山田氏からは「コロナ対策は国としても手探りで、つい感染者を数字の大きさで見てしまいがちだが、亡くなられた人がいてその一人一人に悲しみがあることを忘れてはいけない。また、私自身は、長い間、情報通信の仕事をしてきたが、これからはテクノロジーを活かせない国、組織は生き残れないと感じています。」と塾生に向けてメッセージをくださいました。
その後の懇親会は、塾生を少人数のグループに分け、そのグループごとに各先生と一定の時間、歓談できる形で実施いたしました。一定時間経過後には席を移動しなければなりませんでしたが、コロナの影響から、先生方と自由に歓談できるのは初めてということもあり、塾生からは「講師陣とフランクに話せる機会を作ってくださって有難うございます」、「今日はとっても有意義な時間でした」など感想をいただき、大変な盛り上がりをみせました。
【事務局長コメント】 今年最後の一流塾である、「特別勉強会②」が無事に終了しました。今年は、オンラインで直接参加できなかった塾生も多い中、既にご登壇いただきました顧問、講師、ゲストの先生にご参加いただき、感染防止策を取りながら、一人一人とお話しできるように工夫して開催しました。 思い起こせば今年は、コロナ禍により一流塾は、大きな3つの決断をする場面がありました。4月の緊急事態宣言による開塾式の「延期」、7月の合宿の開催場所「変更」、そして忘年会の「開催」。一流に少しでも触れたいと思っている塾生の気持ちと、連日流れる医療現場のニュースの間で、悩み続けた日々でした。そして、私達は、どちらもやっていこうと決断しました。感染者を出さずに日本を担って行ってくれる若きリーダー達のために開催していこうという思いになりました。そして、その思いにご賛同いただいた多くの先生方、一流塾のエッセンスをたっぷり吸収している卒塾生のご協力のもと、駆け抜けることが出来ました。何より、裏方で必死に支えてくれた事務局スタッフである森、木村、そして、サポーターのあずさ監査法人 宗形さんに感謝いたします。 重ね重ね、関係者の皆様、今年一年、本当にお世話になりました。ありがとうございます。 来年もどうぞ一流塾を宜しくお願い致します。 一流塾事務局長 吉村佳代子