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  8. 一流塾のOB生の特徴

一流塾(第12期)第10回講義・卒塾式が行われました

2020.03.15 更新

第10回 2020年3月10日(火)第12期 一流塾 卒塾式

 2019年4月開講の第12期一流塾は、この第10回が最終回です。第1部の講義では、八木洋介氏(㈱people first 代表取締役)から『人で勝つ』と題してお話し頂きました。


 冒頭、企業経営において一番責任があるのは人事であり、日本の構造的課題として、「決められない」「変われない」ということ、50年間変わっていない時代遅れの制度や規律をあげ、今の残念な日本になってしまったのはこの時代遅れの制度をリーダーが変えなかった責任が大きいと述べられました。正解がなく、先が読めない時代の中で、変化と創造が必要で本質を掴み覚悟と勇気を持ち結果を出してゆく人がリーダーであり、本物のリーダーシップとは自分らしい思いと軸、強さと良さを持ち、人や組織をリードして巻き込んで結果を出さなくてはいけないとお話されました。そのうえで戦略人事(=人で勝つ)について、人のモチベーションを最大限に引き出すこと、そのために目的と意義を明確に伝え、徹底した議論による適切な評価することなどを示し、人と組織で最高のパフォーマンスを出すということであると説明されました。最後には、主役は自分であり、覚悟持って行動することが大切。そして「一人では獲物は取れないが、言葉が喋れる私たちは仲間と共に狩りをすることが出来る。言葉を大切にしてほしい」と塾生を鼓舞されました。塾生からは、「リーダーとして大切なこと、言語化することの必要性を改めて認識した」「信念をもって取り組むことの重要性に感銘を受けた」などの声があがりました。

 講義後には、第12期一流塾の卒塾式が開催され、一柳塾長、一流塾特別顧問の福川伸次氏((一財)地球産業文化研究所 顧問、東洋大学総長、元通商産業事務次官)、同じく斉藤惇氏((一社)日本野球機構会長 日本プロフェッショナル野球組織コミッショナー、(株)KKRジャパン KKR Global Instituteシニアフェロー、前(株)日本取引所グループ取締役兼代表執行役グループCEO)、一流塾顧問の渡邊五郎氏(元三井物産(株)副社長)、本日ご登壇の八木氏、一流塾第1期生で講師の神野吾郎氏㈱サーラコーポレーション 代表取締役社長)、特別ゲストの白石真澄氏(関西大学 政策創造学部 教授)から祝辞を頂戴いたしました。

 一柳塾長からは、まず、この一流塾は卒塾してからもホンモノからの学びがあります。ホンモノを持つ先生に近づく努力をしていってほしい。自らが汗をかき人のために貢献していくその努力の積み重ねが栄える人とそうでない人の差になっていくとお話しされ、一度限りの人生ですから納得行く人生をあゆんで、良き仲間と仕事をしてこの日本という国を沈む国から私たちが少しでも浮上させるんだという思いで世界から尊敬されるような国にしていくという気持ちで頑張っていただきたい。また会いたいと相手から言われるような人間力を磨く努力をしていってください。活躍を期待していますと述べれられました。
 福川氏からは、かつて秘書官として仕えた大平元総理大臣の信条が「着々寸進 洋々万里」、とすなわち、着々と進めていけば万里を超えて大洋に届くという意味であることを紹介されて、皆さんも焦ることなく着々と積み重ね堂々たる成果を上げていただくことを期待していますと述べられ、またマハトマガンディーの7つの大罪を例に挙げ、そこに「健全な心身」と「信念なき経営」という2つを付け加えネガティブな教訓として心の片隅に置いて大いに活躍していってほしい、日本の将来は皆さんにかかっていますとお話しされました。
 そして斉藤氏からは、住友家訓として「浮利を追わず」という言葉を挙げられ、流行り言葉を追わないでほしい。ダイバーシフィケーションを例に女性だから大事にしなくてはいけないのではなく、優秀な女性を使わないことが問題であり、女性も優秀であることを競い男性も同じことで社会のシステムで女性がいいポジションにつけないことが、問題で女性男性関係なく、女性自身も優秀であろうとしてほしい。と一流塾で過去最多の女性塾生に向けて励まされ、更に利己ではなく利他、自らを滅して他に尽くすこと。皆さんの力で倫理観のある仕事、経営をしていってほしいと述べられました。次に渡邊氏からは、皆さんは一流塾で人間力はもとより中身の濃い学びをしてきたと思います。旧国鉄の石田禮助総裁の言葉「粗にして野だが卑ではない」を借り、私もかつて三井物産時代に「品行は悪いが品性は悪くない」いう信念でやってきました。皆さんも品性だけは人生の大事な恋人であると心の片隅において生きていってほしいと激励されました。また八木氏からは、一流塾の先生方を凄いなと思うのでは成長がないのであり、自分の足りないところをみつけて1つでも追いついていく、と思う事が大事である。これからの日本を支えていくのは又は世界を動かし行くのは自分だという気持ちをもって努力を続けていってほしい。リーダーというのは今正しく思うことを正しく行うことだと思いますと、力強くお話しされました。そして、神野氏からは私は一流塾1期生ですが、12年は一回りで1期生の自分はどうだったかなと思い返す機会を与えていただけたと思っています。12年の間にリーマンショックや東北の震災など沢山の事があり、今回のウィルスもそうですが、改めて世界は1つで、もろいものだと感じています。自分たちは微力であっても少しでもいい社会にする。社会や地域の為に貢献することを念頭に「今自分たちが何ができるのか」を考えながら行動していっていただきたいと述べられました。最後に白石氏より、聴覚は人間が胎内に宿って一番初めに発達していく器官で、亡くなるときも最後まで聴覚は残るといわれています。なぜ左右についているかというと両方から入ってくる情報を脳に伝えどちらに進むべきか判断するためだそうです。私も、喋ることの2倍は人の話を聞こうと思っています。年齢や地位が上がっても人の話を聞き、現場の声を聞かなければ聞こえないのと同じであるという事です。私は年齢を重ね付き合う人間関係も狭まってきましたが、人の話に耳を傾けなければ自分の成長は止まるということを実感しています。一流塾は素晴らしい先輩たちがいますので是非交流して世の中の情報をつかんで皆様のお仕事に役立てていただきたいと思いますとお話しくださりました。
 塾生達は塾長や講師の先生方からの温かいご祝辞と激励のお言葉に、真価が問われるのはこれからと気を引き締め、更なる飛躍に向けて決意を新たにしていました。

 講師陣のご祝辞の後、一柳塾長から塾生代表の肌勢氏((株)ダイドーハント 代表取締役社長)へ修了証書が授与されました。その後、肌勢氏が答辞を読みあげ、一柳塾長はじめ講師・特別ゲストの先生方への感謝、この1年間の一流塾での様々な学びや、今後の更なる成長と未来への貢献への決意などを、想いのこもった言葉で伝えられました。
 卒塾式の後には懇親会が開かれ、これまでの学びや交流の想い出、経営者としてさらに成長したいという強い意欲など、互いの想いをぶつけ合い、講師陣も一緒になって熱心に語り合う場となりました。斉藤氏による乾杯のご挨拶に続き皆勤賞の表彰があり、一柳塾長から世界で一つの“一柳ワイン”が皆勤賞の14名に贈呈されました。
 また、一流塾士会(OB会組織)のメンバーも懇親会に参加され、塾士会会長の石井氏((株)石井鐵工所 常務取締役)から、塾士会の活動のご紹介や今後の予定、入会のご案内などを、ユーモアを交えて現役生に伝えられました。
 その後、第12期生のOB会委員長の選出が行われ、野澤氏((株)野澤組 代表取締役社長)、佐野氏(山佐(株)代表取締役副社長)、真鍋氏(エヌ・ティ・ティ・ソルマーレ(株) 取締役 経営企画部長)が、満場一致で選ばれました。檀上にあがった3人の委員は、卒塾後も第12期生の交流を盛り上げることを誓い合いました。
 続いて、塾生による1分間スピーチが行われました。いずれの塾生も1年間の感想や学んだこと、今後の抱負などについてジョークを交えて語り、そのユーモアに溢れたスピーチに会場が笑いに包まれました。スピーチには、「一柳塾長の人間力に魅了され、自分もそうなりたいと思う」、「これだけの一流の講師陣とお会いできる密度の濃い塾は唯一無二だ」、「卒塾したこれからが本番であり、学びを生かしていきたい」、「この塾で得たたくさんのご縁を大切にしたい」など、いろいろな想いが披露されました。
 懇親会の後、塾生有志が塾長を囲んで行われた放談会では、塾長と塾生が一年間の思い出などを振り返りながら、楽しい会話で大いに盛り上がり、名残惜しさを感じながらもそれぞれ今後の活躍を誓い合い、裃を脱いだ語らいで賑やかな交流が深夜まで続きました。

【事務局長コメント】
 第12期の塾生45名全員が無事に卒塾を迎えました。
 コロナウィルスの影響で自粛ムードの中、ギリギリまで開催を迷っていました。しかしOB生のご協力の下、消毒薬や衛生用品、体温計に至るまで全てご提供いただき、万全の体制で卒塾式を開催できました。OBの皆さんの一流塾への愛を感じました。また、ご高齢の先生方もこの日のためにご参加下さいましたことに塾生も私たち事務局も感銘を受けました。やっぱり一流の先生方です。
 卒塾式後の懇親会の1分間スピーチでは1年間で磨きのかかったスピーチに塾長も優秀者を選ぶのに苦労していました。放談会では、この1年間を振り返って、思い出話に花が咲いていましたが、やっぱり12期は女性が元気です。OB会に入っても大活躍しそうな予感です。
 第12期のプログラムも、塾長や講師の先生方、塾生の皆様の温かいご協力により、無事に終了することができました。事務局一同、この場を借りて皆様に深く御礼申し上げます。本当にありがとうございました。

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