一志会 2010年10月に発足した限定メンバーによる
新しい形のコミュニティ

「一志会」第86回の例会(講師:豊嶋千奈氏 ㈱Aill代表取締役)が開催されました。

2025.04.24 更新

第85回一志会例会 レポート    2025年4月23日

【一柳代表】

  一志会は、「公の精神」のもとに積極的に社会的責任を果たそうとの想いを共有する企業経営幹部の「コミュニティー」です。4月23日(水)に、第86回例会を開催しました。
  今回は豊嶋千奈氏(㈱Aill代表取締役)から、「従業員の恋愛が人的資本経営に!?~1,400社以上が導入する恋愛サービスの価値創出と着想までのリアル~」と題したご講話をいただきました。

【豊嶋講師】

  なぜ今の若者は恋愛しないのか?それは失敗したくないから。そこでAIがキューピットをする良縁アプリ「Aill goen」を開発し、安心して異性と付き合え、高い告白成功率が得られる環境を構築した。また現在の独身者のマッチングアプリ利用率は78%だが、半数はトラブルを経験している。そこで仕事も福利厚生も大切だと考えている企業の独身従業員のみを対象とすることで、ユーザーに安心感を与えた。
 豊嶋氏は、製薬メーカーでの営業ノウハウを教師データとしてAIを開発したとのことです。仕事と愛、両方手に入れられる社会を作りたいとの思いのもと、個の幸せの集合体が日本の活性化に繋がるとのVisionを掲げられて、働く男女の幸福度向上のため、私的と公的、両方の承認欲求が実現する仕組みつくりを目指しました。また効率よく成果が得られるだけでなく、男女のすれ違いを緩和する仕組みを取り入れたことで、他社には真似できないAI仲立ち効果を実現しました。
 さらに人的資本経営を進める企業の7割が従業員エンゲージメントを課題と感じており、特に独身者向けのサービスが欠如していることを踏まえ、そのソリューションを提供するため、B2B2Cを目指しました。また共働き・共育てするためには、パートナーが所属する企業も共働きに賛同していることが必要になるため、企業の導入基準には第3者機関からのお墨付きも求めました。その結果2025年4月時点で1414社が導入したとことです。

 最後に、AIから読み解く男女の特性をビジネスコミュニケーションに活かす可能性に触れ講演を締められました。

【講義風景】

 続いて行われた質疑応答では、法的な結婚だけをサービスのゴールとするか、男性が告白するモデル、AIへの依存性への対応、AIの暴走リスクのコントロールなどについて質疑が行われました。また若者が失敗したくないと感じていることは理解していたが、ここまでとは思わなかった。このサービスは企業の中での上司・部下の関係でも活かせるとの感想もいただきました。

 この後、会員卓話は木上秀則西日本電信電話㈱代表取締役副社長より7月15日に特別例会で訪れる「NTT武蔵野研究開発センター」での見学内容について、ご紹介をいただきました。

 続いて新会員の井上隆明SMBC日興証券㈱コーポレート・ファイナンス本部長、大野英樹あいおいニッセイ同和損害保険㈱常務執行役員からご挨拶をいただき、浦川・パロマ取締役副社長、清明・マネックスグループ代表執行役社長、生田・ミクニ代表取締役社長、奥・セブン&アイ・ホールディングス執行役員、三井・レシップホールディングス専務取締役、吉村・丸一鋼管代表取締役社長、土本・平和不動産代表執行役社長から近況報告をいただきました。

 講演後の歓談交流時には、それぞれの円卓でAIアプリとの付き合い方や将来の社会に与える変化について活発な議論が行われていました。また会員近況報告後は会場の至る所で会員間の談の輪ができ、にぎやかに談笑が続く中、次回例会での再会を約して、閉会となりました。

*豊嶋氏経歴
同志社大学法学部卒業
2009年 武田薬品工業株式会社入社。
同社では3年営業成績全国1位。5年連続社内表彰を受賞。
2015年 女性幹部候補生に選出。
2016年 武田薬品工業を退社。株式会社Aillの前身である株式会社gemfutureを設立。
人と人のコミュニケーションをアシストできるAIを開発。
2017年 MBA取得。
2019年 世界初となる、企業専用AI良縁ナビゲーションアプリ「Aill goen」の提供を開始。
ベンチャーピッチ大会「IVS」入賞「B-Dash」入賞「Tech Crunch Tokyo 2019」入賞
2020年 女性起業家日本代表
2021年 HRアワード組織変革部門 最優秀賞受賞
2023年 NHK newsにて特集
2023年 Aill goen導入企業数1000社突破
2024年 一流塾16期卒業

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