一志会 2010年10月に発足した限定メンバーによる
新しい形のコミュニティ

「一志会」第83回の例会が開催されました。

2024.10.18 更新

  一志会は、「公の精神」のもとに積極的に社会的責任を果たそうとの想いを共有する企業経営幹部の「コミュニティー」です。10月17日(木)に、第83回例会を開催しました。
 今回は会員である、清明祐子氏(マネックスグループ㈱代表執行役社長CEO)から、「サクセッションストーリーと金融の未来」と題したご講話をいただきました。

【清明氏】

 清明氏は、冒頭ご自身の趣味や近況を盛り込んだ自己紹介からお話を始められました。
 次に「マネックス」の社名の由来ともなった、一歩先の人の未来を創り、新しい価値を生み出すというパーパスが、多様性を尊重するというマネックス証券の企業風土を生み、その結果、入社間もない者にもチャンスを与えてくれたとのことでした。またマネックス証券は、テクノロジーの活用によりイノベーションを起こし、グローバルに展開するため、M&Aにより企業規模を拡大してきたが、グループ会社の社名はバラバラになっているとのことでした。これは違う価値観の人が集まって、新しい価値を生み出すことがM&Aの本質だと考えており、企業理念目的を共有できるのであれば、多様性を尊重することが大事だと考えているからとのことでした。
 インターネットがオンライン証券を生み出し、そうやって創業されたマネックス証券はグローバル展開も行い、さらにブロックチェーンやAIが金融を変えるとの考えで、第二創業として暗号資産交換業にも進出した。さらに清明氏がCEOになってからは、祖業であるマネックス証券の半分の株をドコモに売却したが、これはドコモと連携することで、ドコモユーザーに投資サービスを提供し、飛躍的な成長につなげ、売却で得た資金で成長投資につなげていくことを目指すものとのことでした。
 なおカリスマ経営者から経営を引き継ぐ中で、一番のチャレンジは、カリスマ会長のマネックス証券ではなく、私たちのマネックス証券にすることだったとのことで、そのために人事権を完全掌握するとともに、現場へ直接指示することをやめてもらったとのことでした。またわからないことは多かったが、「わからないから教えて」というと、多様な情報が自然と上がってくることになり、リーダーとして判断する際に必要な情報が入手できるようになったとのことです。ちなみに今の一番のミッションは、次につなぐため、未来を作っていける経営体制を構築することとのことでした。
 最後に金融業界の未来は明るいのか?という問題提起をされて、講話を締めくくられました。

【質疑応答の様子】

 質疑応答では、「若い従業員に長く働いてもらうために、金融資産を蓄えさせることが必要と考えているが、どのように教育していけばよいのか」という問いに対し、「興味のない人に教えるのは難しいため、例えばまずはメリットとなるポイントを配って、持たせることで、考えさせてはどうか。」という回答をいただきました。
 会員からは、「清明さんのエネルギーが感じられ、学びが多く元気が出ました。」や「ご両親の教育から今に至るお話は大変参考になった。」「多くの気づきのあるお話を聞かせていただき大変感銘を受けた。」「話す調子やのりの良さで大阪の人やとすぐわかった。」などの感想が寄せられました。

【会場の様子】
【吉岡氏】
【お土産】

 この後 、会員卓話が復活し、第一号として吉岡晃・アスクル㈱代表取締役社長CEOより「データでみる職場の意識変化」をテーマに卓話をいただきました。また吉岡様から会員の皆様のお土産として、卓話の中で紹介された「水がなくても清潔セット 防災セット」と「LOHACO Water」のご提供をいただきました。 

 その後、新会員の早川美穂・東京ガスコミュニケーション㈱代表取締役社長、並びに今回石井宏明・石井鐵工所代表取締役社長のご紹介で復帰された神野吾郎・㈱サーラコーポレーション代表取締役社長兼グループ代表CEOから挨拶がありました。

  次に、先月のDAIKIN AMICA軽井沢での特別例会にご参加いただいた会員の藤田卓也・品川リフラクトリーズ㈱執行役員から特別例会の研修報告していただきました。

【早川氏】          【神野氏】           【藤田氏】

 続いて野村・興和 取締役常務執行役員、福井・トヨタモビリティサービス 取締役専務執行役員、川崎・ハウス食品 代表取締役社長、坂本・SMBC日興証券 副社長、島・島精機 代表取締役社長から近況報告をいただきました。

 今回から、会員卓話の復活やビュッフェ方式への変更など、コロナ以前のスタイルに戻しましたが、歓談交流時には、会場の至る所で会員間の懇談の輪ができ、にぎやかに談笑が続く中、次回例会での再会を約して、閉会となりました。

【交流の様子】

*清明祐子氏の経歴
 2001年4月株式会社三和銀行(現 株式会社三菱UFJ銀行)入行、2006年12月に株式会社MKSパートナーズに転じ、2009年2月にマネックス・ハンブレクト株式会社(2017年マネックス証券と統合)入社。2011年6月マネックス・ハンブレクト株式会社代表取締役社長を経て、2019年4月マネックス証券株式会社代表取締役社長に就任。2020年1月当社代表執行役COO、2021年1月当社代表執行役COO兼CFOに就いた後、2022年4月より取締役兼代表執行役 Co-CEO兼CFO。2023年6月、マネックスグループ代表執行役社長CEOに就任(現任)。マネックスグループとマネックス証券が2024年1月NTTドコモと資本提携したことに伴い、マネックス証券取締役社長執行役員に就任。      

一覧へ戻る