一柳が代表幹事を務める構想エネルギー21研究会の第137回勉強会を開催しました

2022.01.21 更新

鈴木淳司氏

 2022年1月19日 当社社長一柳が代表幹事を務める構想エネルギー21研究会の第137回勉強会を開催しました。今回は衆議院議員 自由民主党 政務調査会・原子力規制に関する特別委員会委員長 鈴木淳司様に登壇頂き、「カーボンニュートラルと原子力を巡る政治情勢」とのテーマでお話しを頂きました。

 はじめに、昨年10月の総選挙におけるトピックスに触れました。従来街頭演説で原発再稼働を訴える候補者は皆無でしたが、電力の安定供給に大変な問題を抱えている現在、鈴木講師は「原子力の活用について、それを行う覚悟を決めて国民的な議論を重ねることが大切である」との持論を訴えたところ、かなりの賛同が得られたとのことでした。

 次に昨年10月に閣議決定された第6次エネルギー基本計画に関し、2030年度における電源構成について、太陽光の増強を中心とした再エネ36~38%の達成可能性は大いに疑問であり過大な期待は持てないと見ています。更に原子力の20~22%についても、現在の再稼働の推進状況を勘案すればその達成は難しいと見ています。
しかしながら、変動電源たる再エネを大量に受け容れるためにも、また電力の安定供給のためにも、脱炭素のベースロード電源たる原発の活用は不可欠であると訴えられました。

 原子力は技術的にも産業的にも国を支える基礎の部分になり続ける必要と責任があります。その為には動かしてこそ技術力が維持されるので、少しでも前に進めるためにゼロリスクを目指すばかりでなく、コストとベネフィットが折り合うポイントを探る必要があります。更に、大学教育を含め原子力人材への投資も必須であり、原子力を今やめたら全部を失うので、正解はなかなか難しいが原子力の重要性について国民的議論を重ねていきたいと強調されました。最後に、2013年製作ドキュメンタリー映画「パンドラの約束」を視聴するようにとのお勧めがありました。(https://eiga.com/movie/79876/

 質疑応答では、「日本の原子力産業の存在感」、「原子力と女性及び小中高校教育」、「原発の不安払拭策」、「覚悟を固めて原子力を進めるチーム力作り」、などについての率直な意見交換で大いに盛り上がりました。
 今回の出席者からは、「鈴木講師のように原子力の必要性を明確に発言する国会議員に初めて会いました。講師のおっしゃるように子供や孫のため自分事としてこの問題に取り組んでいきたい。」或いは「電力の安定供給を維持しながらカーボンニュートラルを実現する為に、再エネ、火力、原子力など全ての電源を総動員する必要があり、原発について国策事業化含め制約のない議論を大いに進めて欲しい。」などの声がありました。

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【講師ご略歴】

衆議院議員 鈴木淳司氏(当選6期)

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