構想エネルギー21研究会エネルギー産業構造の変革期が訪れようとしています

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一柳が代表幹事を務める構想エネルギー21研究会の第128回勉強会を開催しました

2020.09.29 更新

田中栄 氏

 2020年9月24日 当社社長一柳が代表幹事を務める構想エネルギー21研究会の第128回勉強会を開催しました。
 今回は株式会社アクアビット 代表取締役 田中栄様に登壇頂き、「『未来予測』~過去の延長線上に「未来」は無い~」とのテーマでお話し頂きました。
 
 今年6月に5年振りに全面改訂された「未来予測2035」に沿って話され、「現在我々は、世界のカタチから、産業の枠組み、ビジネスの前提やルール、ライフスタイルや価値観、そして経営戦略まで変わろうとしていて、人類がこれまで経験してきた中で、最も大きな産業革命であるコンピューティング革命の真っただ中にいる。」との現状認識です。
 
 人間の頭脳=人工知能(データセンター)、手足=ロボット(メカ・エレ)、目口耳・神経 =IoT(デバイス・センサー)が一体となったメガトレンドの「クラウドロニクス」というコンピューティング革命が新たなステージに到達することにより、あらゆるデジタル領域が代替されるようになっています。
そこで人間に求められる能力や働き方が変化し、定性的で必ずしも合理的でない判断や想像力或いは価値観や人間的魅力と云ったアナログ的な能力が求められ、働き方は「道具」としてのコンピューターを使いこなすことが求められます。

 今後特に大きな変化が予想されるエネルギー産業へのコメントは以下の通りです。
これからの世界の人口急増と経済成長に伴う贅沢化により「モノ」が足りないことが当たり前の社会になり、エネルギーを好きなだけ購入出来るか疑問となり、メガトレンドの1つである「サステイナビリティ(持続可能性)」が大きなテーマです。
地球温暖化対策からCO2排出を極力抑制するために化石燃料を出来るだけ使わずに、再生可能エネルギーが推進され、水素の生産・輸送コストが大幅に低下し電力用蓄電池の需要拡大が見込まれます。
エネルギー産業は、電力・ガスの基幹網のパブリックドメイン(公有)化が進み、last one mile を競争する「エネルギー・生活産業」となります。

 質疑応答では、「クラウドロニクスと省電力・生産性」、「人間の知性・知恵と付加価値」、「水素の生産・運搬・活用分野」などについての率直な意見交換で大いに盛り上がりました。

 今回の出席者からは、「田中講師の「自分はコンサルタントでなく、クライアントと共に事業を創るビジネスマンである」との姿勢に、大いに共感します。」或いは「今後中長期戦略を策定する前提として、世界が長期レンジでどう変わっていくかという共通認識を深めることが出来た。」などの声が有りました。

勉強会風景


【講師ご略歴】

田中 栄 (たなか さかえ) 様
株式会社アクアビット 
代表取締役 チーフ・ビジネスプロデューサー

「未来予測レポート」シリーズ著者

■プロフィール
1990年、早稲田大学政治経済学部卒業。同年(株)CSK入社、社長室所属。CSKグループ会長・故・大川功氏の下で事業計画の策定、業績評価など、実践的な経営管理を学ぶ。
1993年マイクロソフト(株)入社。WordおよびOfficeのマーケティング戦略を担当。
1998年ビジネスプランナーとして日本法人の事業計画立案を統括。さらにXboxの創業メンバーとして、ビジネスの全体設計を担う。
2002年12月に同社を退社後、2003年2月(株)アクアビットを設立し、代表取締役に就任。幅広い分野の企業で中長期戦略立案を支援。戦略やビジョンを議論するための前提として、2004年から法人向けレポート「未来予測レポート」シリーズを刊行。シリーズ累計で1600社以上に導入実績。最新刊は「未来予測2035レポート&デジタルサービス」。2015年5月~2019年4月、あずさ監査法人KPMGジャパン 総合研究所 顧問。北海道札幌市出身、1966年生まれ。

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